むかしばなし

方向性はまだ決めていません。とりあえず、感じたことを書き留めるブログ

映画「あの頃。」を観たハロヲタがあの頃を振り返る

映画「あの頃。」を観てきました。

phantom-film.com

 

もう開始早々から泣きっぱなしでした。

私事で恐縮ですが、今年の春でハロヲタ歴丸10年を迎えるこのタイミングで、この映画に出会えたことに感謝しかありません。

 

今回は映画「あの頃。」を観て振り返った「あの頃」を綴っていきたいと思います。

ネタバレを含みますので、以下、自己責任にてお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

まずは声を大にして言いたい。

 

ハロプロに出会えて良かった。

そして、ハロヲタで良かった。

 

最初から最後までハロプロという題材を大切に扱ってくださっていてありがとうございます。

そして終始泣きっぱなしでした。映画が終わってトイレに行ったらめちゃくちゃ目が赤くなっててちょっと恥ずかしかった……。ハンカチ必須です。

 

そんな私の泣きポイントが、まず予告にもある"あやや"こと松浦亜弥さんの「♡桃色の片思い♡」を見て主人公の劔が泣くシーン。いわゆる「推しに出会う」シーンで、作中でもだいぶ序盤なんですが、まるで自分が推しに出会った瞬間をなぞるようで泣きました

 

私がハロヲタになったきっかけを少しお話させていただくと、ハロプロに出会ったのは東日本大震災の直後に九州の田舎から上京したての頃でした。それまでテレビの向こうの出来事だった余震の恐怖。大都会にいる孤独。延期された大学の授業。様々な不安が続く中、YouTubeで何となく見た「まじですかスカ!」のMVの鈴木香音ちゃんの笑顔に泣いちゃったんです。


モーニング娘。 『まじですかスカ!』 (MV)

もう一瞬でその時のことが蘇りましたね。Twitterでもそんな感想がちらほらありました。

 

本作はハロプロを中心に話が展開していきますが、ハロプロに限った話ではなく、思いがけない瞬間に「推し」に出会ってしまうってこと多いんじゃないでしょうか。

何気ない日常の中で、ふと目にしたものや聞いたものがストンと心に落ちてくる瞬間。あれって不思議ですよね。「♡桃色の片思い♡」も「まじですかスカ!」もどちらもすごく明るい楽曲なのに何故か泣いちゃう、あの感覚。私に語彙力があるのならば、この現象に「最終回発情期(ファイナルファンタジー)」のような名前を付けたい。今のところ、候補としては「泡沫サタデーナイト!」ですかね。


モーニング娘。'16『泡沫サタデーナイト!』(Morning Musume。'16[Ephemeral Saturday Night]) (Promotion Edit)

 

そんな推しとの出会いから、広がっていく仲間の輪。

私はどちらかというと一人でライブやイベントを楽しんでいた人なので、こんなふうに「好き」を通じて一つのことを仲間と楽しむのも良いなって思いながら見ていました。あと性別が違うからか、男っていつの時代も(良い意味で)くだらないことばっかりやってるんだなぁって思いましたね。昨今ではジェンダーレスとか何だかんだ言われていますが、やっぱり女の私には分からない感覚というか、性差というか。キャチコピーにもなっている、まるで「中学10年生」のようなシーン(ストーカーの件とか銭湯シーンとか諸々)は割と新鮮な気持ちで見ていました。

 

ただ、学園祭でハロプロの啓蒙活動をするシーンは自分にも身に覚えがありますね。特にコズミンが藤本美貴さんの魅力を熱弁するところなんて共感でしかない

私がモーニング娘。にハマった2011年春頃って、アイドル界ではAKB48が天下を取っていて、それに追いつけ追い越せと「アイドル戦国時代」に突入する寸前だったんですよ。そこにKARAや少女時代などのK-pop勢も加わって、今思えば飽和状態でしたよね。そんな中「一時代を築いた過去のグループ」という印象が拭えなかったモーニング娘。をはじめとしたハロプロって、周りにどれだけ良さを吹聴したところで「まだいるの?」って反応しかなくて。

てめぇは一度YouTube高橋愛 愛して愛してあと1分」と検索してこい!って気持ちでしたね、はい。(唯一、ジャニヲタの子だけは分かってくれました。やっぱハロとジャニは親和性が高い)

あと、大学では放送研究会に所属していたのですが、年に2~3回ほど自主作成の映像や音声作品を上映する発表会がありまして。その場を借りて、ハロプロをはじめとした女性アイドルのダンスをコピーして発表したりなんかもしていました。ももクロのあーりん推しの子と一緒にモーニング娘。の「泣いちゃうかも」とか℃-uteの「Kiss me 愛してる」などを踊りましたね。


モーニング娘。 『泣いちゃうかも』 (MV)


℃-ute 『Kiss me 愛してる』 (MV)

今は分かりませんが、私が通っていた大学ではハロプロ研究会のようなサークルはなかったので、(一応、申し訳程度にオープニング映像を作って)本来は映像作品を上映する場でやっちゃってましたね。サークルの部員にコールも覚えさせました。

 

あと、小学生のBerryz工房に「あなたなしでは生きていけない」歌わせるってやっぱり当時も思っていたことなんですね。まぁ、ベリと同世代の私は当時、羨ましくて嫉妬しかしてなかったんですけど。(だからか、ハロヲタになってもBerryz工房のライブは最後まで行かなかった。ベリに対する感情は別の機会にちゃんと書き綴りたい)


Berryz工房「あなたなしでは生きてゆけない」 (MV)

 

 

また、映画を観ていて共感ポイントが他に2つほどありまして。

 

まず一つ目は握手会のシーン

本人を目の前にしたら、上手いこと言えない気持ちすっっごく分かる。直前まで何を伝えようかたくさんリフレインするのに、いざブースに入ると固まっちゃいますよね。

と言いつつも私、新曲発売記念イベントなどの高速握手会は何度か行ったことがあるんですが、個別握手会に関しては1回しか行ったことないんですよ。確か暮れに行われた「Help me‼」の個別だったと思います。


モーニング娘。 『Help me!!』 (MV)

いやもう、ひたすらに「大好きです。本当に好きです。大好きです」ってずっと好き好き言ってた記憶しかない。ちゃんと応援してますって言えてなかったかも(反省)。

 

あとなんと言ってもここのシーンには、BEYOOOOONDS/雨ノ森 川海の山﨑夢羽ちゃんが演じる松浦亜弥さんが登場します。私自身はこの当時、小学生か中学生くらいだったんですが、私の知っているあややがそこにいる!って感じでした。

www.cinematoday.jp

夢羽ちゃんは2002年生まれなので、あやや全盛期だった頃の記憶って全然残っていないだろうから、過去の映像を見てものすごく研究したんだろうなぁ。そう思ってまた泣いていましたね。

握手会のシーンは正直ほんの一瞬だけ描かれているのですが、あの一瞬に込めた夢羽ちゃんのお芝居、推しの方は絶対に観に行くべきです。

 

それから石川梨華さんの卒コンのシーン

ここでは当時の映像をそのまま挿し込む形で構成されているのですが、いやまず「石川梨華、20歳です!」って待って、この時の石川さん20歳なの…?大人っぽすぎませんかね?

また、ここでの西田尚美さんの演技がすごく印象的で。石川梨華さんの挨拶を必死に見つめる横顔がすごく魅力的なんですよ。

実は今でもすごく記憶に残ってる似たような経験が私にもありまして、あれは「モーニング娘。コンサートツアー2012春 ~ ウルトラスマート ~ 新垣里沙 光井愛佳 卒業スペシャル」に行ったときのことです。偶然、お隣の席になった女性が、終演後に誰に聞かれたわけでもなく「私、ずっとガキさんが大好きだったんです」ってポツリと呟かれて。何となく私に話しかけたのかなって思って、二言三言交わして「また、どこかでお会い出来るといいですね」って別れたのですが、その方と西田さんの演じられた女性がすごくリンクしてしまい、はい、泣きました。なんでこうも自分の体験と重なるのでしょう……。

お名前も聞けず、結局それきりとなってしまっているのですが、今、どうしているのかなぁと時々思い返します。この映画を観て「あの頃」を思い出していたら嬉しいですね。

 

 

この映画のテーマとしては「あの頃があるから今も楽しく生きている」ってところなんだと思いますが、この映画でキーとなる恋INGをラストに持ってきたのはそういうことなのかなって思いました。

恋ING」は知る人ぞ知る隠れた名曲ですが、この歌は恋にも興味を持てなくて人生つまんないって過ごしていた女の子が、愛する人と出会って、この恋愛がずっと進行形のまま続けばいいなっていう曲なのに、この映画のラストで流れた時、めちゃくちゃ映画の内容とリンクしてボロ泣きしちゃうんですよ。

というか、まさかここにきてこの曲の印象が変わるなんて思わなかった。

愛する人(推しや仲間)に出会って始まった「あの頃」から繋がっている「今」という進行形。このメッセージを伝えるためのアプローチとして、誰かの「あの頃」と呼べるような過去と現在を持ち合わせているハロプロってすごく良い題材だなぁと思いした。

誤解のないように言っておきたいのですが、この映画の魅力においてハロプロはその一部分です。これだけハロプロのことを語っていますが、この映画で描いたのはそこではないと思っています。各番宣でも言われているように、ハロヲタじゃない方でも誰でも楽しめる映画です。ただ、別のコンテンツがベースだとまた違うのかなぁとは思います。

監督もおっしゃっていたように、映画の中には「あの頃は良かった」という懐古的な部分もあるのですが、映画の終盤で道重さんの名言とともに、現在のハロプロが少しだけ語られているように、ハロプロが今でも続いていることでそうさせない(ただ懐古しているだけの映画にさせない)部分もあるんじゃないのかな。

 

そして、主演の松坂桃李さんについて。

私、現在ご活躍されている俳優さんの中でも松坂さんはすごく好きな俳優さんでして。何がきっかけだったかは忘れてしまった(多分、シンケンジャー?)んですが、好きな若手俳優は?って話題になったら松坂さんの名前を挙げたていたんです。(もう松坂さんは若手の域を超えていると思うので、今なら伊藤あさひくんと濱正悟くんを挙げますね。ルパパトのメンバーはずっと応援してる)

松坂さんは役作りのため、2019年12月5日に国立代々木競技場第一体育館で行われた「モーニング娘。'19コンサートツアー秋 ~KOKORO & KARADA~」のツアーファイナルにお忍びでいらしていました。www.oricon.co.jp

www.oricon.co.jp

ただ、映画製作公表前にこのライブに行ったことを週刊誌に撮られていて。(尚、ライブに行っていたファンは誰一人として松坂桃李さんに気付かなかった模様)

www.news-postseven.com

news.yahoo.co.jp

こういう流れを知っていたからでしょうか。最後に「これからモーニングのライブに行ってくる」というセリフがあるのですが、なんとなく、あの日の国立代々木競技場第一体育館に行ったのかなぁって。こういう演者と役が絶妙な塩梅で重なるような楽しみ方って早々出来るものじゃないと思うので、松坂さんは"持ってる"人だなぁと思いました。

 

 

こんな感じで「あの頃」を色々と振り返ってみましたが、私は今でもハロヲタ現在進行形です。加賀楓ちゃんが卒業するまでは現在進行形です。

ただ、鈴木香音ちゃんをただひたすらに推し続けた5年間とそれ以降は違うんですよね。マインド的な部分が。だから、多分あの5年間はもう「あの頃」なのでしょう。

それにハロプロに限らず、銀魂ヘタリアに夢中になっていた中高時代も全部「あの頃」だし、2.5次元の舞台にハマっていた数年前も「あの頃」だし、たくさんのあの頃が幾重にも連なっていて、その時々がすごく楽しくて。映画館行けば「銀魂 TEH FINAL」と「あの頃。」をはしごして観れる「今」も最高に楽しい。そういう積み重ねが人生なのでしょう。

そうしてこれから先にいる自分が今日を振り返った時、「あの頃は楽しかった」と言える日々をこれからも過ごしていければいいなと、そう思える素敵な映画でした。出会えて良かったです。

 

 

 

 

 

そういえば、映画の中で「一騎当千」が出てきた時は懐かしすぎて顔を覆いました。高校生の頃、アニメージュを買ったら「一騎当千GGRアニメージュ特別編〜」が収録されたCDが付いてたからMDに落としてめちゃくちゃ聞いてた。そんな「あの頃」もあったなぁ。(だが、アニメは見てない) 

 

Go Girl ~恋のヴィクトリー~

Go Girl ~恋のヴィクトリー~